ブログ
2024.10.24勉強会
日本工業規格 JIS B 0001:2019 機械製図 より抜粋
線の種類 |
線の名称 |
用途 |
太い実線 |
外形線 |
対象物の見える部分の形状をあらわすために用いる。 |
細い実線 |
寸法線 |
寸法記入に用いる。 |
寸法補助線 |
寸法を記入するために図形から引き出すため に用いる。 |
|
引出線 (参照線) |
記述、記号などを示すために引き出すために 用いる。 |
|
回転断面線 |
図形内にその部分の切り口を90°回転してあらわすために用いる。 |
|
中心線 |
図形内に中心線を簡略化してあらわすために用いる。 |
|
細い破線又は太い破線 |
かくれ線 |
対象物の見えない部分の形状をあらわすために用いる。 |
細い一点鎖線 |
中心線 |
a) 図形の中心をあらわすために用いる。 b) 中心が移動する中心軌跡を表すために用いる |
基準線 |
特に位置決定のよりどころであることを明示 するために用いる。 |
|
ピッチ線 |
繰返し図形のピッチをとる基準をあらわすために用いる。 |
|
細い二点鎖線 |
想像線 |
a) 隣接部分を参考に表すために用いる。 b) 工具、ジグなどの位置を参考に示すために用いる。 c) 可動部分を、移動中の特定の位置又は移動の限界の位置で表すために用いる。 d) 加工前又は加工後の形状を表すために用いる。 e) 繰返しを示すために用いる。 f) 図示された断面の手前にある部分を表すために用いる。 |
不規則な波形の細い実線 又はジグザグ線 |
破断線 |
対象物の一部を破った境界,又は一部を取り去った境界を表すために用いる。 |
細い一点鎖線で、端部及び 方向の変わる部分を太くし た線 |
切断線 |
断面図を描く場合,その断面位置を対応する図に表すために用いる。 |
細い実線で、規則的に並べ たもの |
ハッチング |
図形の限定された特定の部分を他の部分と区別するために用いる。例えば,断面図の切り 口を示す。 |
図面の基礎
上記機械部品の製作図から、図面に何が描かれているかを解説します。
1~4については、会社によってテンプレートを作成していることがあります。
カブクのテンプレートを使用しています。
1.図面枠
①中心マーク:図面の中心を示しています。
②区分記号:図面の区域を表示するための記号です。
③輪郭線:この線で囲った内側が、図を描く領域となります。
2.表題欄
図面の情報を記入します。
①品名(図名):部品(図面)の名称です。
➁図番:図面番号です。図面番号は会社によって決まりがあります。
③材質:製作部品の材質です。材料記号か材料名で記入します。板金部品の場合は板材の厚みも併記します。
④表面処理:メッキや塗装など、部品表面への処理です。メッキや塗装を記号か名称で記入します。
⑤投影法:製作する部品の形状を、紙の上(2次元)に表示するための方法です。
上記表題欄の記号は、第三角法であることをあらわしています。
⑥尺度:図面の尺度です。
図面上にあらわしている図形のサイズと、製作する部品の実際のサイズとの割合を【図面のサイズ:部品のサイズ】という形で示します。
⑦葉番:製作部品に対する図面の最大枚数と、現在の頁数です。部品の形状が、用紙サイズに対して大きすぎたり、複雑な図面は1枚では入りきらないときに、図面を何枚かに分けて作ることがあります。
【頁数/最大頁数】という形で記入します。
⑧用紙サイズ:用紙(図面枠)のサイズです。
⑨署名欄:図面の作成者と、検図者と検認者の署名です。押印(電子印)の場合もあります。
⑩企業名:企業名や企業ロゴです。
3.改訂欄
部品(図面)に修正をするときに履歴を記入します。
修正する度に上に追加していきます。
4.公差表
図面に適用する普通公差の表です。
上記画像の場合は斜線でAとCを消しているので、Bを適用します。
5.製作する部品の図
・部品の図形
部品の形状が全て分かるように図形を表示します。
必要に応じて複数視点からの図形を追加します。
・図形に寸法を記入した状態。
図面の形状に各寸法を引きます。
距離や穴など、寸法の出し方で判断します。
6.注記
図面では表すことができない指示や注意書きを、図面の空いている箇所に記入します。
特にない場合は、何も記入しません。
JIS Z 8114 : 1999 製図一製図用語 より抜粋
記号
形状公差 | 真直度 | 直線形状がどの程度真直ぐかを指定します | |
平面度 | 平面部がどの程度平滑かを指定します | ||
真円度 | 円筒や円錐の断面や丸穴がどの程度まるいかを指定します | ||
円筒度 | 円筒形状がどの程度まるくて真直ぐかを指定します | ||
線の輪郭度 |
曲面などデザイン性のある形状の輪郭がどの程度正確かを指定します データムにより指示する場合もあります |
||
面の輪郭度 |
曲面などデザイン性のある形状の面がどの程度滑らかかを指定します データムにより指示する場合もあります |
||
姿勢公差 | 平行度 | 基準となる直線や平面に対してどの程度平行かを指定します | |
直角度 | 基準となる直線や平面に対してどの程度直角かを指定します | ||
傾斜度 | 角度を持つ形状が基準となる直線又は平面に対してどの程度正確かを指定します | ||
線の輪郭度 |
曲面などデザイン性のある形状の輪郭がどの程度正確かを指定します データムにより指示する場合もあります |
||
面の輪郭度 |
曲面などデザイン性のある形状の面がどの程度滑らかかを指定します データムにより指示する場合もあります |
||
位置公差 | 位置度 | 基準となる直線や平面からの位置の精度を指定します | |
同軸度 | 同じ基準となる中心軸線を中心とした2つの円筒に対して中心軸の精度を指定します | ||
対称度 | 基準となる平面に対して対称となる軸直線や中心平面の精度を指定します | ||
線の輪郭度 |
曲面などデザイン性のある形状の輪郭がどの程度正確かを指定します データムにより指示する場合もあります |
||
面の輪郭度 |
曲面などデザイン性のある形状の面がどの程度滑らかかを指定します データムにより指示する場合もあります |
||
振れ公差 | 円周振れ | 基準直線を軸として物体を回転させたときに、任意の位置での円周表面を指定方向に測定するときの測定値の振れの許容値を指定します | |
全振れ | 基準直線を軸として物体を回転させたときに、円周表面全体を指定方向に測定するときの測定値の振れの許容値を指定します |